


"瀬上沢"とは
谷戸(三方が閉じた谷間の地形)の湧水を集め豊かな緑に囲まれた瀬上池から流れでる小さなせせらぎです。
この周りの谷間や今は耕作されなくなってしまった田畑の跡の湿地にも、四季折々に美しい花々や珍しい植物が数多く咲き、秋には美しい紅葉も楽しめます。
ここは、横浜最大のホタルの生息地であり、オオタカ、コサギ、カワセミなどの野鳥たちや蝶、トンボなどの昆虫類など多様な生き物が暮らす、人にとっても大切な自然環境です。
そして瀬上沢は、いたち川本流に注ぎ柏尾川に合流した後、境川となり江ノ島に至る小さな源流のひとつでもあります。
また、この地区には太古の時代から昭和までの、人々の暮らしの伺われる遺跡や施設跡など 文化的、学術的にも貴重な遺跡が見つかっており、恒久的な保全をすべき遺産です。
※住居跡を含む縄文遺跡・古代製鉄遺跡・古代の横穴墓群・江戸期の横堰、昭和の銃眼遺構・160万年前の化学合成貝化石露頭等があります。



認可されなかった「上郷地区開発計画」(=瀬上沢地区)
平成18年、この瀬上沢地区に大規模な開発が計画されました。
瀬上沢地区の約33haの市街化調整区域のうち、21ha(横浜スタジアム8個相当)を住宅地として 大規模商業施設などとして変更、開発するという民間事業者からの都市計画提案でした。
この写真の比較でご覧のとおりこの計画は、幾世代にもわたって守られてきた里山の自然の"破壊"とすら言えるでしょう。
地域の住民、瀬上の自然と文化遺産、里山の大切さを知る多くの人たちとグループによる、真摯な"緑地保全"の要請活動が行われ、9万人を超える市民の署名も集まりました。


平成20年9月1日、横浜市はこの計画提案を正式に拒否、開発は認可されませんでした。
しかし、再び開発の危機が迫っています ! ! !
新たな大規模開発や、小間切れ乱開発を防ぎ、美しい里山の景観を復活、整備して この大切な瀬上沢地区の里山の環境を、子供達の世代にまで守り伝えて行きたい。
私達、「ホタルのふるさと瀬上沢基金」は 瀬上沢を愛する全ての皆さんと共に、古くからの地域住民の方々、地権者の方々、 行政部門とも協力して、着実に活動していきます。